付録: 「色評価士検定」体験記 2008.10.31 おかげさまで なんとか「色評価士検定」に合格できました。 そこで、この試験を独学で受験しようという方のお役に立ちたいと思い、試験の臨場感を忘れないうちに参考になる事をメモ書きしときました。 問題数は8問で、そのうちの6問が記述式で2問が実技試験(目視での評価試験)でした。事前のアナウンス通りDTPエキスパート認証試験のように選択肢を選ぶ問題ではなく、各設問は始めに問題が数行あって、その下は空白になっています。 問題のヒントを知る機会は2回ありました。一つは事前の 対策講習会の講師の方々のお話 と「色評価士検定の問題をリークする」の内容です。 みなさんの一番の関心は実技だと思います。 第8問 (写真Aが写真Bになるよう修正する問題) 私は「色評価士の問題をリークする」の中の「左側のオリジナル画像を右画像のように色調修正するには?」を試験前にPhotoshopでやって答え方の練習をしておきました。実際の問題も女性のポートレートでしたが、メリハリのある調子で一人の半身像でした、写真の大きさは手札版ぐらいでした。 だいたいの修正の方向性がわかる答えなら○をもらえると思うんですが、要は言葉で記述するのが難しいのではないでしょうか? 私は (1)ライトとシャドーのバランスの変更 (2)YMCK(RGB)のカーブのボリュームアップorダウン (3)特定色の濁りをとるor増やす という製版用YMCK色分解の常套手段で記述しました。今風のRGBオペレートの方が正統派だと思いますが、こと試験なので自分で慣れている方法を選びました。LCHオペレートとかでもOKなのかもしれません。どう答えれば最良だったのか?模範解答が欲しいところです。 第7問 (色票を指定のルールで並べる問題 5枚ぐらい) 最初に問題用紙といっしょに第8問用の写真2枚と小さい色票が数枚が配られますが、その色票を「Lab色度図の中で指定の順にならべなさい」という問題がもう一つの実技試験でした。これは彩度と明度を見分ける感覚を問う問題です。色票は色彩検定で言うところのドミナントカラー配色でした。色差が微妙なカードもあり終了時間ギリギリまで迷いました。今回は素直な問題?でしたが、次回、もし色相も変化させた色票がまざると難問になると思います。(試験会場は蛍光灯がAAAではないような気がするんですが…もしくは蛍光灯の本数が不足?) 第1問〜第6問(記述式問題=論述式問題) 1〜6問目までの記述式問題の内容(サンプル問題はJAGATのサイトで解説されてます)に関しては、基本的にテキストを読んで出そうなところを覚えるしかないです、小さくてかわいい本のわりに読みごたえのある内容なので早めに読み始めたほうがいいです。ひととおり読むのに私は2ヶ月はかかりました。前年の試験問題は毎年行われるPAGEでなんらかのかたちで配布されるようです。参考書や問題集はそのうち出版されるでしょう。問題集がでたら私もやってみたいです。 お勧め参考サイト: ■ MD Tools 郡司さんがよく説明の時に使っている写真をxy色度図の中に分布させてしまう画期的?ソフトです。「図解カラーマネジメント実践ルールブック」の中でも以前から多用されています。私はこのツールをMD研究会の上原ゼンジさんから購入してどうゆうソフトなのか研究?しました。このソフトは実におもしろいソフトで、ちょっとハマります。このMD Tool関連の問題は事前講習会での内容からして出そうな雰囲気でしたが今回は出ませんでした。 ■ 色覚と表色系 人間の色覚メカニズムと表色系 この試験のテキストである「眼・色・光」の著者の一人で千葉大学の矢口博久教授のサイト。矢口さんは事前の講習会でも講義してくれましたし、試験もご自分で受けていたようです、まじめな方なんだと思います。あの有名な千葉大学の先生の話を聞ける機会はそう無いので、がんばって聞きましたが、やはり難しかったです。 お勧め勉強法: ■私は新宿の紀伊国屋書店の本店によく寄ります、アルタの約200m東です。パソコン関連の3階に行く人は多いと思いますが、ついでに美術書の階の色検のコーナーあたりにも行ってみてください、6階です。そこでの立ち読みを勉強法としてお勧めします。そこには色検参考書だけでなく色彩関連の本もたくさんあります。絵入りできれいで見ていて楽しいです…好きこそものの上手なれです。えッ?全然参考にならないって?(^_^; 最後、不真面目な話で終わってしまいましたが、私の体験談は以上です。 ご健闘をお祈りします。 2008.10.31 初稿 2009.05.12 文章変更 2012.03.18 リンク切れなどを修正