コ ラ ム



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・FMスクリーンは本当にグラビア印刷で実用になる技術なのか?現場的素朴な疑問  


コンテンツ
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FMスクリーンは本当にグラビア印刷で使い物になるのか?

 FMスクリーンはヘリオやバルカスやオハイオでは構造上無理ですが、レーザー製版ならグラビアでも可能な技術です。グラビアインキでフィルムに印刷したものも見たことがあります。
 しかし、私はグラビア印刷での実用化は難しいのではないかと思っています。
グラビア製版の現場から言って25μしかない網点の集まりなんて考えただけでゾーッとします。
「グラビアのFMスクリーンのパイオニアになるんだ」という理論派の社長のかけ声で、自社で試しているところはもうあるとは思います。
学問的に研究して成果をあげるのはいいですが、グラビア印刷業全体を視野に入れるのは勘弁して欲しいです。

間違えないで下さい、できないとは言ってません。使い物にならないといっているだけです。え?意味は同じだろって?同じではありません。「印刷した中で半分ぐらい使えるものがあればいい」という考えならできると言えます・・・。
持論をぶちまけますと、「そもそも、印刷とは同じものを大量につくるためにあるのである」と言いたい。その為に、苦労してここまでデジタル化したのではないのか!デジタル化で品質管理も楽になってきたなと思ったのに、なんとさらに高次元のアナログ的作業に逆戻りかいな!

網点は大きければ大きい程、製版時も印刷時のブレも少なくラフに作業をしても同じものをつくりやすい。拡大解釈すれば商品の品質が許す最大の粗線を選ぶことが地球にやさしい技術と言える。その分失敗も少なく、ヤレの原反も出ないので省資源に繋がる。作業者のストレスも減る。同じ情報を多くの人に、その最大公約数的技術でやるのが、これからの優良企業がとるべき姿勢になると思うが、いかに?

冷凍食品の袋に
「弊社は地球温暖化防止の為、粗い133線で印刷を行っております、パッケージへの過剰な美意識は資源の無駄に繋がるという企業ポリシーからです。消費者の皆様のご理解をお願い致します」なんて書いてあるのは粋なもんじゃないですか!
実際はグラビアの軟包装では文字の品質上133線では無理がありますが、だからって、なにもFMスクリーンまでやらんでも・・・。

                 2007.4.10に文章修正