コ ラ ム



・あなたは「オフセットインキと同じ発色のグラビアインキがあったらいいのに」と思ったことありませんか?_


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独学受験必勝法
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DTPに役に立つリンク集

プロ用製版スキャナーについて

第1章 製版用スキャナーとデザイナー用スキャナーはどう違うか
第2章 スキャナーはグレーをどうやって判断しているか
第3章 カラーコレクションの本来の目的は色修正ではない
第4章 シャープ性と調子再現の密接な関係
第5章 期待色を基本にした色分解

        第3章

カラーコレクションの本来の目的は色修正ではない

photoshopの特定色域の選択の目的は色修正ですが、同様の機能である製版用のスキャナーのカラーコレクションの本来の目的は黄、赤、藍それぞれのインキの色補正をすることにあります。
皆さん御存知のように、インキの色は純粋なイエローでも、純粋なマゼンタでも、純粋なシアンでもありません。
藍のインキだけを濃度計で計ると

 

100%

50%
10%
イエロー成分

O.22

0.10
0.05
マゼンタ成分

0.54

0.25
0.08
シアン成分

1.75

0.65
0.17

と、100%のベタはシアンの濃度の1/3がマゼンタ成分です。さらに、10%のところはシアン成分の半分がマゼンタ成分です。藍インキは濁りまくっているシアン色なのです。
ですので、比較的濃い青色に関しては、藍インキからマゼンタ成分を取り除くる代わりに赤版の網点を減らして調整をします。この為にスキャナーのカラーコレクションはあるのです。自分好みに変える色修正はその土台の上に成り立っているのです。

しかし、薄い水色を想像してください。薄い水色にはマゼンタ成分は必要だと思いますか?ではイエロー成分は?
必要ないですよね。そうです、シアン成分だけでいいんです。
しかし、藍インキの網点をいくら小さくしても上記の数字のようにマゼンタ成分がつきまといます。
理解しやすく説明するなら、ほんとはシアンの10%で表現したいのに自動的に、赤の網点が5%が黄が3%入ってしまっているような感じになります。
このことが、印刷できれいな色がでない原因のひとつなっているのです。
最近そこに目をつけて、純粋なYMCに近いインキを売り物にするインキがでていますが、これとておのずと限界があります。
色分解オペレーターは、このプロセスインキの濁りによる限界点を認識する必要があります。
たとえば、こんな色がでません。

きれいなオレンジ(手書きのイラスト) (ここに色の画像載せます)

青緑(珊瑚礁の海など)       (ここに色の画像載せます)

青(青は比較的クレームになりにくい)(ここに色の画像載せます)


このことをつきつめていくと、いかにごまかしてお客さんの期待してる色(期待色)に近づける技術が色分解の本質であるということがわかってきます。

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