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               Photo by 尾島 孝一

視覚の法則脳の法則

 脳の法則

序章 だまされてることに気が付かない脳

人は目で見ているのではなく脳で画像処理おこなった後に、何が見えているかを決めて意思決定しています。
この脳の画像解析ソフトの最新のバージョンアップは30万年前に開示され、それ以来30万年間バージョンアップを続けた結果やっとここまでの完成度の高い脳になりました。
コンピュターのOSのバージョンアップの進化と違うのは、脳は以前とまるっきり違うMacのOSXのようには進化できないと言う点です。
積み重ねでしかソフトをバージョンアップできない、つまり、今の脳は魚の脳の上に爬虫類の脳が乗りその上に哺乳類の脳が重なって、増築、増築、と35億年の増築を重ねてきた結果で現在の脳に至っているのです。(リンク:脳の3層構造
ですので、脳のどっかに太古の生物のかけらが居残っていて合理的にできていないところがあります。目がひとつしかなかった時代の痕跡も脳にはあるぐらい昔が居残っています。
それは嫌だから基本的に変えたいと思うのなら、一度人間という種が消えて、超人類の誕生を待つ以外にないでしょう。
しかし、私は、この変な?見え方こそ、生まれては死んでいく繰り返しの果てに現人類が遺伝子レベルで後世に伝えたかったメッセージと受け取っています。こう見えるように作られた私たちの視覚を尊重して祖先に敬意を払うべきではないでしょうか?
説明が、ちょっと宗教的になってきちゃいましたが、理屈では到底どうしてこう見えるのか?は答えられません、
なぜなら
  本当に知りたいのは…
         HowではなくWhyなのですから。

例1 同じ明度なのに違って見える例その1

クレイク
デザイナーに
白い丸 外側の白地 と同じ白にしてくれ」
 と言われたらどうします。
実は 白い丸 外側の白地 は同じ明度(白)なんです。

印刷立ち会いで、こんな柄を印刷しようとした時は要注意です。
すかさずデザイナーにこんなふうに言い返さないようにしてください。
「クレイク オブライエン効果をご存知ないですか?」
間違いなく、デザイナーはその印刷立ち会いで「だめ」をだします(笑)
しかし、これは不思議ですよね。
ぼかしが入ると脳は正常に明度差を正常に把握できなくなるんです。ほかにもこの効果の作例はネットで調べるとでてきますよ。

例2 同じ明度なのに違って見える例その2

これも不思議ですよね。

私にはいまだに信じがたいのですが、プリントして濃度計で計ってもAとBは同じ濃度なんです。なんでなんやぁ〜?
  解説サイト:アデルソンのチェッカーシャドウ錯視Mind Hacksリンク集

話は変わりますが、私はカメラはニコン派なんです。新型のニコンのカメラが欲しいのですが値段が高くて…。
新型に買い替えたい理由の一つにアクティブDライティングの進化があります。これは、この例のような錯覚をみこして暗い部分を明るくする機能です。
脳の偏った見方を助けるという点でユニバーサルデザイン(テクノロジー)の一種と言えるのではないでしょうか。参照元(英語)
http://web.mit.edu/persci/people/adelson/checkershadow_illusion.html

人は都合のいいように真実をねじまげて見ているといういことがわかりますね、さらに思いついた例を追加しますと

例3 同じ色相なのに違って見える例
左は朱、右はマゼンタではありません、左右とも同じ朱です。
左はきみどり、右はシアンではありません、左右ともきみどりです。あかちゃん
    
     詳しくは以下のサイトにあります。
        イリュージョンフォーラム ムンカー錯視


例4 位置関係で野生の本能がよみがえる例リンク:山口真美 研究所
あかちゃん山口先生の研究によると、新生児に上のような図形を見せると、左の図形には脳は反応するが、右の図形には見向きもしないそうです。
また、生後8ヶ月ぐらいにならないと横顔の認識はできないそうですので、幼い赤ちゃんとは正面から向き合って話しかけることが重要と山口先生は説いています。
話が少しそれましたが、このことから、ある形のリズムを感じると、人はある一定の意識や行動をとるであろうことが予想できます。
人の視覚には生まれる前からに、すでに法則ができているのです。
まさに、幼児の成長は人類の進化を彷彿させる話しですね。

本論 ゲシュタルトの法則

ゲシュタルトの法則は物を目で把握する無意識パターンを顕在化させたものです。これがわかると、このパッケージはもっとこうしたほうが売れるデザインになるんじゃないか?とかの判断材料が増えて仕事もより面白くなります。是非この法則を身につけて仕事や今後の御自分の生活にも役立たせてください。

実践問題1
外出して席を外していない同僚の机にメモを置く時、あなたはどのようにおいていますか?

どうしても気付かせたい時 気が付いてほしくない時(サラリーマン生活にはこうゆう時も結構あります)のメモの置き方を変えていますか?。 では、あなたならどうしても気付かせたい時、そのメモをどう置きますか?
「えッ?でっかい紙に大きい文字で書く?」
そうじゃなくて…。
これはゲシュタルトの法則のアプローチ的問題ですので、とんち問題ではありません、単純にメモ紙の視覚と机の上にノートでも置いてあるとして、その四角の方向性を考慮して考えてください。答えの予測は付くと思います。
要するに、周りの物と同じリズムでまぎれてしまうように置けば見えにくいし、リズムを壊すように置けば発見されやすいということです。
そのリズムを見抜いて法則にして体系化したのがゲシュタルトの法則なのです。
具体的な答えと解説は次回にします。
実は、即興で作った問題なので下調べしていません。昔読んだ本を読み返します。しばしご猶予を。
ゲシュタルトの法則に関しては、大きな本屋さんに行くと参考書がたくさんありますが、DTPという仕事よりパッケージのデザイナーさんに必要な知識かもしれません。
                       

       2008.1.30 初稿
       2008.2. 8 騙し絵を追加
       2008.2.25 ゲシュタルト法則のさわり追加       

 はじめに 網点の法則 濃度の法則 目の法則 脳の法則 唯物と唯心