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・あなたは「オフセットインキと同じ発色のグラビアインキがあったらいいのに」と思ったことありませんか

 


・グラビアのドットゲインを解説するサイトは何故?どこにもないのか?

 


・グラビア用 Japan Colorの設定委員会はなぜできない ?

 


・オフセット製版の常識をくつがえすグラビア印刷のカラーチャート版?4

 


・FMスクリーンは本当にグラビア印刷で実用になる技術なのか?現場的素朴な疑問 





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遊びでグラビア製版用試験問題作ってみました
現在、25問あります。下の番号クリックしてみて下さい。

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問い 15
 
 ヘリオ(彫刻機)は0度という網点の並び(角度)は可能か?
            

解説;0度になるためには、下の写真のような◆◆◆ではなく■■■つまり四角の形状になってないとだめです。回転しているロールをダイヤモンド針で高速に突っついていくわけですから、回転方向に流れるようなティアドロップ型、つまりトランプのダイヤ型◆◆◆のような形にならざるを得ません。ですので、機構上どれも45度に近い角度になり、0度は無理です。大工用具のカンナの用な形状の刃先で彫れば可能かもしれませんが、尖んがってないとセルの大小の変化がつけられませんのでそれも無理です。要するに下の写真の形状は、尖んがった針が深く入るか浅く入るかとロールの回転スピードを速くするか遅くするかの組み合わせで変化しているので、一見不可思議な形状ですが、やってることは単純です。

         参考写真:へリオのセル形状

問15

上の写真は彫り終わった版上のセルを顕微鏡で撮影した白黒写真です。黒い部分が凹部で、なにやら白く目玉のようにあるのは照明の反射で穴の底部が光っているんです。
赤い矢印は今回の問題には関係ないですが、ついでにここで彫刻機の網点の特徴(弱点とも言える)を説明したいので私が付け足しました。ヘリオは版を回転させながら穴を一個づつ彫っていきますので、垂直という並びから逃れられないことと角度的にはアングル0とアングル4が同じになり、アングル2とアングル3が同じになってしまいます。基本的にヘリオにはこの2種類のパターンしかありません、あとは線数が細かいか粗いかの違いで、たとえば、175線のファイン(アングル4)は175線ではなく220線?ぐらいになります。(一般的に網点出力方式で言うファインはライン数を増やして網点品質を向上させることなので、ここで言うファインという名称は強引です)
ヘリオは角度を自由に振ってモアレを防止することができないので線数の変化でなんとかモアレを回避させようとしています。(これはヘリオばかりでなくバルカスもオハイオも同じです、彫刻機の宿命とも言えるでしょう)
ちなみに、以上のことから彫刻機ではFMスクリーンは無理であることも理解できると思います
注意:ここで言うモアレは多色刷りの時の刷り重ねた時にでるモアレです。(モアレについては他のサイトでも解説があると思います、どの版式の製版もある意味モアレとの戦いです。シルクスクリーンなんかも原反である生地自体に繊維の規則性があるので非常にやっかいです、フレキソもアニロックスロールと柄版の両方に網点があります。モアレ現象だけで一冊の本ができるほどです。たしか、どっかの大学の先生が書いていたと思います。
モアレというテーマはひとつの学問!!!なんです。

資料1:セルの並びによる色ムラに関して
関連事項 :問9(インキの転移量)

                    

>次の問題です


今後も、「へーッ、グラビア製版ってこうなんだ」と感心(寒心?)する
問題を考えて増やしていきます。